得られた胚(受精卵)を視覚的に評価することで、グレードをつけます。
胚が複数得られた際には、着床率が高いとされるグレードの良い胚から優先的に胚移植を行います。
分割胚のグレード 培養2日目または3日目
最初の数字が細胞数を表しています。
次の数字がフラグメント (フラグ) の割合 (程度) を示しています。フラグメントは細胞が分裂する際に生じる細胞の破片で、少ない方が良いとされています。
(-) もしくは (+) は、細胞の大きさが均等か不均等かを示しています。均等なら (-)、不均なら (+) になります。細胞の大きさが均等な (-) の胚の方が良いとされています。
桑実胚のグレード 培養3日目または4日目
桑実胚になると、細胞同士が緊密化 (密着) し細胞間の境目が見えなくなります。
最初の数字は緊密化の割合(グレード)を示します。数字が小さい方が良いとされています。
次の英文字(C)は「Compaction (コンパクション)」の略となっています。Compactionは緊密化していること(桑実胚になっていること)を示しています。
胚盤胞のグレード 培養4日目~7日目
胚盤胞になると、胚の中に液体が溜まり胞胚腔とよばれる腔が生じます。胞胚腔が大きい胚ほど、成長が進んでいる胚になります。
最初の数字は、胚盤胞のステージ (成長速度)、次の英文字はICM(内細胞塊:将来胎児になる部分)のグレード、その次の英文字はTE(栄養外胚葉:将来胎盤になる部分)のグレード、( )の数字は胚盤胞の大きさ (直径:µm) を示しています。
ステージ1または2の胚は、胚盤胞になったばかりなので、ICMとTEの明確な区別がつきません。その為、1-blaと表記しています。
細胞の数が多い程、良好胚となります。