どんな検査?
血液中の生殖に関係する様々なホルモンの値を測って、排卵や着床の妨げになりそうなものはないかを調べる血液検査です。
いつするの?
調べておきたいホルモン値には、それぞれ測定に最適な時期があります。
月経3日目くらい (卵胞期初期) |
黄体化ホルモン(LH) 卵胞刺激ホルモン(FSH) |
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高温期の中頃あたり (黄体期中期) |
卵胞ホルモン(エストロゲン/E2) 黄体ホルモン(プロゲステロン) |
いつでもOK | 乳汁分泌ホルモン(プロラクチン) 甲状腺ホルモン |
何がわかるの?
ホルモンの分泌異常は、即、排卵障害や着床障害につながります。ただ、薬などでカバーしやすく、治療効果もあがりやすいケースが多いともいえるでしょう。
- FSHの基礎値が10mlU/mlよりも高い
卵巣の機能が低下しています。20mlU/ml以上になると、妊娠はたいへん困難になってきます。 - LH、FSHともに低い
視床下部もしくは脳下垂体の機能が落ちています。
ホルモン負荷試験でどちらに問題があるかを特定できます。 - FSHはほぼ正常だが、LHが高い
排卵障害の原因のひとつ、多嚢胞性卵巣(PCO)の可能性があります。さらに、超音波検査で卵巣にネックレスサイン(たくさんの小さな卵胞がぐるりと輪を描いて並んだもの)が確認されれば、PCOと診断されます。 - 黄体期中期に測定した黄体ホルモンが10ng/ml以下
黄体機能不全と診断。着床障害や流産の原因になります。 - プロラクチンが高い
無月経、無排卵、黄体機能不全を引き起こすことがある高プロラクチン血症と診断。値が異常に高いときには、MRIで脳下垂体に腫瘍がないかを調べます。 - 甲状腺ホルモン値の異常
少なくても多くても排卵障害、着床障害、流産などの原因に。甲状腺機能に異常が見つかった場合は、専門医との連携が大切です。
保険治療で受けられる不妊検査
- 基礎体温
- ホルモン検査
- 子宮卵管造影
- 超音波検査
- 精液検査
- 頸管粘液検査&ヒューナーテスト
- クラミジア検査 ※子宮頸管炎が疑われる場合
- AMHの血液検査 ※ART開始時。以後6ヶ月に1回まで
- HOMA-R(インスリン抵抗性)検査
- 子宮鏡検査 ※子宮内ポリープなどが疑われる場合
- 腹腔鏡検査 ※子宮内膜症などを疑う場合
- 泌尿器科での男性不妊検査
自費治療になる検査
- 抗精子抗体検査
- 風疹抗体&感染症検査